パンステージ プロローグ

たまプラーザやあざみ野の中心街から生田方面へ向かう途中、閑静な丘の上にある焼き立てパン専門のベーカリー。市街地からも離れており、周囲に店陰もまばらな場所にありながらも、ここだけは人だかりが絶えることはない人気の店だ。

1999年の開店以来、増築を重ねながら増え続けるお客さんに対応してきた。決して広いとは言えない店内だが、なんと200種類ものパンが並んでいるのだから驚く。
しかし驚くのは種類の多さばかりではない。営業は朝の6時スタートで、年始以外は年中無休だというのだ。早朝のジョギングついでに朝食として購入したり、朝7時に会社へ向かう途中で昼食を調達したり……、普通のパン屋では考えられないような使い方もできてしまう。

これほどの種類を揃えられるのは、回転率が良いからだとも言える。品切れのたびに焼き立てが補充されるので、敢えて「焼き立て」の札を掲げなくても、大半が焼きたての状態だ。そのことがさらにお客さんを呼び寄せ、週末ともなれば警備員が交通整理にあたるほどの繁盛ぶりを見せている。

店を代表するパンは、店主の故郷である青森のふじりんごを使った「アップルカスタード」(304円)。ふんわりとした見た目だが、手にした時にはずしりとした重みを感じるため、不思議がるお客さんも多い。それもそのはず、芯だけをくり抜いたリンゴをまるまる1玉使用しているパンなのである。穴の部分にはカスタードを詰めてあり、りんごの甘酸っぱさとカスタードのやさしい甘さのハーモニーを味わえる。アイディアとインパクトに包まれた自慢の一品だ。
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