マンション現地見学のコツ -周辺環境をチェックしよう

■必ず一度は電車で行ってみよう
マンションを現地見学する際には販売センターを訪ねるのが通常ですが、モデルルームの見学だけがすべてで はありません。行き帰りの道のりを利用して、周辺環境もチェックしましょう。手始めに、駅からマンションまでの道のりを歩いてチェックします。週末などに車でまとめてモデルルームを回る人も多いと思いますが、気に入った物件を2度目に訪れるときは電車と徒歩で行くのがお勧めです。

■時間帯を変えて交通事情を確認

最寄り駅からの道のりでは、まず表示どおりの時間で現地にたどり着けるかどうかを調べましょう。広告の表示では実際の歩行ルートを「80m=1分」で計算していますが、信号待ちの時間などは含まれませんし、坂道があったりして実際には余計に時間がかかることも考えられます。また、マンションの敷地のうち駅か ら一番近い場所が基準になっているので、敷地の広い物件の場合は自分の住戸に着くまでさらに数分かかることもあるのです。

同時に、ルート 上の交通事情もチェックしてください。交通量の激しい道路がないか、歩道や信号のない危険な場所がないか、といった点を確認します。交通量は平日の朝夕に多くなるのが一般的なので、できればその時間帯にも歩いてみたいところです。同様に夜の時間帯に歩くと、街灯の少ない暗い道や人通りの少ない通りなどの有 無が分かります。

■近くの学校が学区内とは限らない

現地から学校までの通学路もぜひ歩いておきましょう。交通事情をチェックする のはもちろん、ゲームセンターなど問題のある施設がないかどうか確認します。なお、近くの学校が必ずしも学区内とは限らないケースもあるので、引っ越し後に入学できる学校かどうかも確かめてください。

子どもが小さい場合は、保育園や幼稚園の場所や規模、空きの有無、園庭の様子なども確認しておきます。近くに遊べる公園はあるか、遊具などの管理状態はどうか、実際に子どもが遊んでいるかなども見ておきましょう。

■南隣にどんな高さの建物が建つ可能性があるか

モデルルームを見に行くときには、まだ建物が完成していないことも多いでしょう。そこでマ ンションの周辺をチェックするときは、建物が完成したときを想像しながら見ていくことが大切です。近くに高い建物がある場合は、採光や眺望が遮られることにならないかどうかを確認します。

南側に広い空き地がある場合は、そこにマンションが建てられる可能性もあります。販売担当者が「今のと ころ計画はありません」と答えたとしても、将来のことは分からないのです。今は低層の建物が建っていても、いつ建て替わるかも分かりません。心配な場合は、南隣に規制上ぎりぎりの高さの建物が建った場合にどの程度の影響が出るか、販売担当者に尋ねてみることです。良心的な不動産会社ならそこまで調べてく れていることでしょう。

■スーパーの営業時間や物価もチェック

最寄り駅とマンションとの往復の途中では、銀行や郵便局、役所の出 張所などがあるかどうかも確認します。住宅ローンの窓口や給与振込先となる銀行の支店が近ければ、引き出しや入金などでなにかと便利でしょう。スーパーや商店街などの買い物施設は営業時間や物価などもチェック。いずれも物件の購入を左右するほどではありませんが、入居後の生活をスムーズに始めるためにも役 立ちます。郊外のニュータウンなどでは、買い物施設や学校などが新しくできる計画がないかどうかも聞いてみるといいでしょう。

入居後はずっと住み続けていくことになるわけですから、購入を決めたマンションであれば契約までに何度も現地を訪れてチェックするようにしましょう。

■周辺環境のチェックポイント

駅からマンションまで
 表示どおりの時間で現地までたどり着けるか
 交通量の激しい大きな通りはないか(平日の朝夕にチェック)
 歩道のない道路はないか
 信号のない交差点はないか
 夜になると暗くなる通りはないか(夜にチェック)

学校からマンションまで
 近くの学校は学区内か
 通学路の交通は安全か
 通学路の途中に教育上問題のある施設はないか
 幼稚園・保育園は近くにあるか。空き状況はどうか
 近くに公園はあるか、子どもは遊んでいるか

マンションの周辺
 騒音や悪臭の原因となる施設はないか
 銀行や郵便局などは近くにあるか
 買い物施設は近くにあるか
 高い建物の日影になっていないか
 南側にマンションが建つくらいの大きな空き地はないか

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マンション購入入門講座 物件情報の読み方(2)

■周辺に高い建物が建ちそうな空き地はないか
マンションの南側が空き地になっていると、眺望や日差しが確保できて住み心地がよさそうです。でも、南側が将来にわたって空き地である保証はありません。特に用途地域が商業地域や準工業地域などの場合は、すぐ近くに高い建物が建つ可能性も高いといえるでしょう。購入する時点では建設の計画が明らかになっていないケースもあるので、十分に注意が必要です。

物件情報のチェックポイント(その2)
販売戸数
/総戸数
販売する戸数とマンションの総戸数。何期かに分けて販売するケース以外で販売戸数が総戸数より少ない場合は土地オーナーが複数戸を所有する場合もある。
管理費など 入居後、毎月払う管理費や修繕積立金が記載される。「修繕積立基金」は入居時にまとめて払うもので30万円前後が平均的。
駐車場 総戸数に対する駐車台数の割合、敷地内か敷地外かなどを記載。駐車料金も確認しておこう。
用途地域 都市計画法で定められた用途地域によって建てられる建物の用途が制限される。周辺環境の目安になる。
敷地の権利形態: 所有権なら購入者(区分所有者)全員の共有。借地権(地上権や賃借権)や定期借地権だと価格は安くなるが月々の地代が必要になる。
販売スケジュール 新規分譲物件の場合、モデルルームオープン時にはまだ申し込めないことが多い。「登録受付期間」と書いてあれば抽選、「先着順」とあれば早い者勝ち。

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マンション購入入門講座 物件情報の読み方(1)

■駅からの分数は実際と食い違うことも
例えば「○○駅から徒歩8分」などと書かれているのは、実際に歩いて時間を測っているわけではなく、不動産広告のルールで「80m=1分」で換算して表示しているのです。坂道や信号待ちの時間などは考慮されていないので、実際には普通のスピードで歩いても10分以上かかるケースもあるでしょう。また、敷地の広い大規模マンションの場合、いちばん駅に近い場所までの時間で表記してよいことになっています。そのため、住戸によっては敷地に着いてからさらに数分かかってようやくわが家にたどり着くということも考えられるのです。

同様に、最寄り駅からターミナル駅までの時間は、乗り換えに必要な時間は加味されていません。通勤や通学にどのくらい時間がかかるのかを知るには、実際に朝夕の時間帯に通勤・通学ルートを通ってみるのが手っとり早いでしょう。

■最多価格帯でメインターゲットがわかる

また、価格については販売される住戸のうち最低価格と最高価格、それに最多価格帯が記載されるのが通常です。最多価格帯とは最も戸数が多い価格帯のことです。

不動産会社は通常、メインとなる購入者層を想定してそれに合わせて最多価格帯を設定します。したがって、最多価格帯が自分の予算と合うマンションなら住戸の選択肢も多く、「自分向き」のマンションが手に入りやすいといえます。

■パンフレットと登記簿とでは面積が違う!?

住戸の専有面積は壁の厚みの中心部で囲まれた壁心(かべしん)面積で表示されます。これに対し、登記簿に表記される面積は壁の室内側の表面で囲まれた内法(うちのり)面積です。
そのため、パンフレットなどの面積は登記簿面積よりやや広いのが通常です。この面積の違いで気をつけたいのが、税金の軽減措置です。登録免許税や不動産取得税、住宅ローン控除など各種税金の軽減措置や特例を受ける条件に、「床面積50m2以上」という項目があります。

ところが、パンフレットなどに専有面積が50m2以上と表記されていたので税金の軽減が受けられると思って買ったのに、登記簿面積が50m2未満だったので軽減が受けられないというケースもあるのです。50m2を少し超えたマンションを買うときは、登記簿面積も確認する必要があります。

壁心面積 住戸面積を壁の厚みの中心部からはかったもの。広告・パンフレットは、壁心面積で表示されています。
内法面積 住戸面積を壁の内側表面からはかったもの。登記簿に記載されるのは、内法面積です。

■サービスルームは「おまけ」ではない

マンションの間取りをみると、「3LDK」「4LDK」といった部屋のほかに、「2LDK+S」「3LDK+N」などと書かれた住戸があります。ここでいうNは納戸、Sはサービスルームのこと。どちらも窓が十分に取れず、法律上は居室と認められない部屋を指しています。

納戸は3畳程度の広さが多いので居室には使いづらいですが、サービスルームは通常の居室と同じような広さであるケースが多いので、寝室などに使えるでしょう。つまり、2LDK+Sは実質的に3LDKと同じということもできるのです。

物件情報のチェックポイント(その1)
交通 (マンションから
最寄り駅まで)
徒歩の場合は80m=1分で計算。信号待ちや坂道は考慮されない。バスは通勤時の標準的な分数なので朝夕のラッシュ時には表示より時間がかかることも。
交通 (最寄り駅から
ターミナル駅まで)
広告では急行や特急などを使った最も速い時間を記載してあり、乗り換え時間は考慮していない。ラッシュ時や普通列車だと時間がかかることも。
価格 販売住戸のうち最低価格と最高価格が掲載されることが多い。価格には建物の消費税(土地は非課税)が含まれており、住宅ローンは税込価格の8割までが原則。
最多価格帯 販売住戸のうち最も戸数の多い価格帯。通常は100万円単位で表示する。自分の予算と最多価格帯とが合致していれば住戸の選択肢が多くなる。
専有面積 壁の厚みの中心で囲まれた「壁心面積」が一般的なので、登記簿面積よりやや広い。バルコニーやポーチなどは共用部分なので専有面積に含まれない。
間取り 「3LDK」の「3」は和室と洋室の数、「L」はリビング(居間)、「D」はダイニング(食事室)、「K」はキッチン(台所)。このほか「S」(サービスルーム)、「N」(納戸)なども。
完成予定
/入居予定
建物が完成する日と入居できる日の予定。室内をチェックしたり化学物質を薄めるため、完成から入居まで1カ月程度の間をおくのが通常。

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マンション購入入門講座 正しい不動産会社の見分け方

■マンション事業の中心となる分譲会社
マンション選びではマンションそのもののチェックが重要ですが、そのマンションを売っている不動産会社のチェックも欠かせません。
ここで不動産会社と一括りで言いましたが、大きく分けて3タイプあります。 まずひとつが「分譲会社」、いわゆるデベロッパーです。マンション分譲の中心となる事業主であり、売り主でもあります。マンションの仕様や規模、価格などを決めるのは通常はこの分譲会社ですが、なかには施工会社(ゼネコン)まかせというケースもあるようです。

■モデルルームにいるのは販売会社の販売員

分譲会社が販売も担当するケースもありますが、通常は販売を専門に扱う「販売会社」が担当します。モデルルームで接客する担当者はこの販売会社の社員であることが多いのです。販売会社が売り主の子会社であるケースも少なくありません。
このほか、不動産会社には仲介会社という形態もありますが、こちらは中古マンションの売り主と買い主の間に入って売買をまとめることがメインの仕事になります。

モデルルームなどで物件の説明を受けるときは、その担当者がどの会社の人なのかを知っておいたほうがいいでしょう。販売会社の担当者はセールストークには長けていても、物件の設計や性能についてはあまり詳しくないかもしれません。自分の知りたいことに担当者が的確に答えられない場合は、売り主や施工会社の担当者に直接聞いたほうが早い場合もあるはずです。

不動産会社には3つのタイプがある
分譲会社
(売り主)
事業主としてマンション分譲の中心的な役割を果たし、「デベロッパー」とも呼ばれる。売買契約の相手となる売り主でもあるが、購入者とは直接のやりとりをほとんどしないケースも。
販売会社 モデルルームで接客にあたるのは一般的には分譲会社ではなく販売会社だ。販売会社は分譲会社の子会社であるケースも多く、「○○不動産販売」といった社名だったりする。
仲介会社 主に個人が売り主の中古マンションの売買を仲介する。新築マンションを扱うことはあまりないが、ときどき売れ残った住戸を扱っていることも。

■担当者の信用度も見極めよう

不動産会社を見分けるといっても、会社そのものをチェックする方法は限られるので、やはり担当者の態度で判断することが第一でしょう。
ポイントは「誠実に対応してくれるかどうか」に尽きます。早く買うようにあせらせる担当者や、競合するほかのマンションをけなすばかりの担当者はあまり信用できません。ただ困るのは、物件は気に入ったのに担当者が不誠実だという場合です。そんなときは、担当者を変えてもらうよう販売の責任者に交渉してみてください。

こんな不動産会社の担当者には要注意
  • 「早く決めないと売れちゃいますよ」とせかす
  • 競合するマンションをけなしてばかりいる
  • はっきりとした根拠もなく「大丈夫」「心配ない」を連発する
  • 「~でしょう」「~だと思います」と自信なく答える
  • 「頭金ゼロ、キャンペーン金利、35年返済、借り入れの半分がボーナス返済」などの危ない資金計画を勧める

■役所で宅建業者名簿も見てみよう

なお、不動産会社そのものをチェックする方法としては、各都道府県の不動産業担当部署で「宅建業者名簿」を閲覧する方法もあります。
過去に行政指導などを受けている場合は明記されているほか、業務の実績などのデータも確認できます。

業者名簿のチェックポイント
免許証番号 宅地建物取引業者の免許証番号。( )内の数字は営業年数の長さを表す。
営業成績 過去5年間の取引件数や金額が分かる。
商号、代表者、
事務所の所在
たびたび変更している業者は要注意。
取引主任者、従業員 出入りが頻繁な業者は要注意。
資産状況 資本金や財務内容などが分かる。
納税状況 経営状態の目安になる。
行政処分歴 宅建業法違反で過去に行政処分を受けていないか。
業界団体への加入 加入していれば団体によるチェック機能がある程度期待できる。

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