歴史と武蔵野の自然を感じる、寺町と蘆花恒春園散策。

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江戸時代に日本橋を起点とし、武蔵国、相模国、甲斐国、信濃国(現在の東京、神奈川、山梨、長野)を通過し、下諏訪で中山道と交わる、かつて五街道のひとつとして交通の要所をいくつも抱えていた甲州街道沿いに伸びている京王線。

その京王線沿線の中でも烏山周辺は調布の神代寺周辺とならび、寺院のある寺町として知られている。現在も26もの寺院がのこり往時の姿をとどめており「烏山寺町」と称されている。

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寺町は烏山駅北口から甲州街道を横切り、さらに中央高速をこえたあたりから広がっている。駅から一番近い場所にあるのは震災後浅草から移転してきた「妙高寺」だ。ここには日本画の大家として知られている速水御舟、金工として名高い後藤家、漆芸家の川之辺一朝など、文化人や芸術家たちが眠っている。

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そしてさらに歩みを進めると、寺院が集中しているのが北烏山4丁目周辺にさしかかる。この辺りには久我山、吉祥寺方面へとむかうバス通りがあり、通り沿いには、震災後に移築された比較的新しい15もの寺院が軒を連ねている。

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賑やかな街からほんの少し離れるだけで、静寂に包まれた心落ち着く場所にいくことができるのは、都会に暮らすひとにとって、この上なく贅沢なことだ。静けさの中に身をおき、日本古来の伝統美を堪能してみてはどうだろうか。

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この街の魅力を語るとき、武蔵野の面影を多分に残した公園「蘆花恒春園」を忘れることはできない。明治・大正期に活躍した文豪である徳富蘆花と、その妻愛子夫人が半生を過ごした広い敷地に建つ住居と庭、夫妻が永眠する墓のある旧邸地部分と、さらにその周辺の土地とともに、四季のうつろいを肌で感じることができる公園が広がっている。

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盧花公園は住宅街に面した入り口と、幹線道路環状8号線にそった場所にも入り口がある。しかし、園内は樹々がしげり、盧花を偲ばせる古民家がのこり静寂に包まれている。

武蔵野のおもかげを今に残した貴重な場所は、近隣の人たちの憩いの場であり、子供たちの遊び場であり、 鳥や虫たちの生息地でもある。

豊かな自然と歴史を感じることができる街、千歳烏山、芦花公園。便利さと静けさを同時に享受できる希有な街といえよう。