粋と人情が行き交う東京の下町を歩いてみよう

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大正期より「下町」の一部として発展した、南千住エリア。もともとこの界隈は、江戸時代には日光街道の宿場町だった場所だ。現在でも、水戸街道から三ノ輪にかけての西口辺りには、由緒正しい寺社仏閣が点在している。

特に千住大橋近くの素盞雄(すさのお)神社は平安時代の創建で、3年に1度開かれる「天王祭り」は有名だ。芭蕉の句碑なども建立されているので、散策の折りにはぜひ立ち寄りたいところ。

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明治時代になると、官営のレンガ工場を始めとする、さまざまな工場が南千住にも現れ始める。代表的なのが、荒川工業高校近く、サッポロビール物流センター脇あたりにあった「官営千住製絨所」。こちらは羊毛工業を日本で最初に手掛けた場所だ。その創業は明治12年であり、洋風煉瓦造りの建築物として大変話題になったとか。建物を囲っていたレンガの外壁は今でも使われており、明治時代の様子を今に伝えてくれる。

都電荒川線

では次に、南千住の隣駅「三ノ輪」から徒歩5分ほどの都電 三ノ輪橋駅あたりも巡ってみよう。

三ノ輪橋駅は「関東の駅百選」にも選ばれている都電の終点駅だ。停留所の付近にはバラも植えられ、このバラは三ノ輪橋の一つのシンボルとなっている。

平成19年には停留所全体が昭和30年頃をイメージしたデザインに一新され、話題になった。その際垣根も木製となり、照明もガス灯風へ。時計塔や地域情報発信コーナーなども登場し、地域住民だけでなく、観光客をも呼び寄せているという。

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そこから隣の「荒川一中前停留所」まで行く途中では、活気ある商店街も発見。通りの名前は「ジョイフル三ノ輪」。

アーケードは、520メートルほど続いており、ちょう線路と併走するような感じだ。通りにあるのは、大勝湯(銭湯)やコインランドリー。そのほか、昭和レトロなパン屋さんや惣菜店など、小さな個人商店も建ち並ぶ。いうなれば、下町の台所といった感じだ。路地裏には赤提灯の灯る下町の酒処も点在し、家族連れからサラリーマン、お年寄りまで幅広い年代層の人々に愛されている場所だ。

粋と人情が行き交う東京の下町を歩いてみよう

そこから都電に乗り、北上すると町屋駅に到着する。駅前表通りから一本それると、そこには細い道路や路地が複雑に絡み合う、下町独特の風景が。さらに八百屋や酒屋、飲食店などの小さな店舗や銭湯も三ノ輪橋と同じように点在。挨拶して行き交う人や道端で立ち話をするお年寄りなども見かけ、気さくで温かみのある暮らしぶりがうかがえる。

粋と人情が行き交う東京の下町を歩いてみよう

また、三ノ輪エリアと隣接する根岸・下谷エリアにも下町情緒がたっぷり。

街中には、辻灯篭を作っている錻力店や御香屋さん、竹細工屋さんなど伝統工芸のお店が目白押し。その内外観はレトロ感いっぱいで、上野にある風俗博物館(下町の風俗を再現した町並み)を思い出させる。

聞けば、それら古い木造家屋は、幸運にも戦災を免れた希少なものだという。だからこそ、住んでいる人々も建物を大切に守り続けているのではないだろうか。

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そのほか周囲には、俳人正岡子規が明治25年頃から居をかまえ、彼の文学活動の拠点となった「子規庵」や、洋画家で書家の中村不折が収集した中国の書跡石碑などを展示してある「書道博物館」などもある。さらに毎年7月には「朝顔まつり」も。場所は、江戸三鬼子母神のひとつである「入谷鬼子母神」周辺だ。境内と寺院前の言問通りに120あまりの店が並び、2万鉢の朝顔が売られるという。時間が許せば、夕涼みにぜひ出掛けたいところだ。

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